Matterport tips002 ”通信環境”

Matterport撮影の極め tips

Matterportの撮影方法tipsをご紹介。

この記事では、Matterportの撮影方法で、公式サイトではわざわざ紹介されていなかったり、推奨の方法とは違ったりする方法でも良い結果に繋がる裏技的方法を紹介していきます。

・Matterport 撮影tips「通信(Wi-Fi)環境」

Matterport撮影アプリ(Matterport Capture)では、Wi-Fi通信を利用して撮影機器とiPad間でデータやコマンドのやりとりを行います。そのため周囲のWi-Fi環境が撮影時間に影響する場合があります。

例えば筆者の体験では比叡山の山中のように4Gの回線ですら届かないような場所の場合、データ転送時間が体感して速いです(特にBLK360使用時に顕著です)。

それに対し、大阪駅前のグランフロント大阪など常時300回線以上のWi-Fiチャンネルが集中的に飛び交っているような環境(2020年1月時点)では、明らかに転送時間が遅いと感じます。

何となくそうではないかとずっと予想はしていましたが、無線干渉が原因と確信したのはグランフロント大阪の某展示施設を撮影した際に、音響専門の防音ブースを撮影した時でした。明らかに、防音ブースの外と中でデータの転送時間が違ったのです。あの街中で、山中なみの転送速度を目の当たりにしたのは衝撃でした。

ここからがtipsです

Matterportで撮影する際は、撮影者自身も隠れる必要があります。
その際、隠れる場所によっては電波状態に大きな影響を受けてしまい、最悪撮影中に通信が途切れてしまいエラーとなってしまう事もあります。電波干渉の強い場所では、通常よりも途切れやすくなりますので気を付ける必要があります。

撮影時に隠れる際のポイントは、

  1. 撮影機材から離れすぎないこと
  2. 電波を遮断するような大理石やコンクリートの厚い壁、金属製のドア、金属メッシュ等を避けます。もし避けようが無い場合は、なるべく電波が反射して届いてくれそうな位置にiPadだけでも置くこと
  3. 撮影終了後、速やかに撮影機材に近寄ること

これらを心がけることで、通信にかかるエラーを未然に防ぎましょう!

Matterport tips001 ”隠れる”

Matterport撮影の極め tips

Matterport Pro2の撮影方法tipsをご紹介。

この記事では、Matterport Pro2の撮影方法で、公式サイトではわざわざ紹介されていなかったり、推奨の方法とは違ったりする方法でも良い結果に繋がる裏技的方法を紹介していきます。

・Matterport 撮影tips「隠れる」

Matterport撮影時には、撮影者も含めて全員隠れるのが基本です(あえて人をモデルに加える場合などは別ですが)。

その際に、大きく2通りの隠れ方があります。

①.Pro2の死角になる場所に隠れる
②.Pro2の背面に隠れる

①の場合、壁や障害物の陰に撮影中じっと隠れる、②の場合はPro2の回転に合わせて常に死角を移動するわけですが、この際に共通で気を付けないといけない点が、反射物に自分の姿が映り込んでいないかと、照明や日光で自分の影が映り込んでいないか、という点です。

特に、合わせ鏡状になっている鏡やガラス、鏡面仕上げの金属など、さらには時間帯による変化もあり、夜の窓ガラスは鏡状になって映りこんでしまいやすくなっていたりと、意外と出来上がってから気が付く事も。

映り込みについて、本来は撮影完了ごとにそのポイントの番号をタップして開く「Preview -Not Final Quality」で粗い画質ながらも1点ずつ確認しながら撮影するのがベストです。

※ここからがtipsです。

よくよく観察すると分かるのですが、Pro2は隠れて撮影していても動作音で画像撮影のタイミングを知る事ができます。
Pro2は約20秒で、時計回りに60度ずつ360度を6回に分けて撮影します。その回転時に「ウイィーン」と音がして、その後半1秒ほど「ギュゥン」と、回転とは違う音が重なります。実はPro2はその音が終わるタイミングで画像とレーザーの撮影をしています。これを6回繰り返して、アプリ側で撮影完了を認識した時点でiPadから「ポポーン」と完了音が鳴ります。

(その後、転送完了時に「テロリリン」と鳴り、アプリ上で位置合わせ ”Aligning” が行われて位置認識がうまくいけば画面上に撮影ポイントが現れます)

 

この、撮影のタイミングは回転後の1秒ほどというのを知っていると、撮影時の機材の向きで、撮影時間を短縮できることに気が付きます(※映り込みに注意が必要です)。
その方法は、

1,隠れる場所の反対側にPro2の正面を向けて設置
2,隠れる直前に撮影ボタンを押す(「ウイィーン音」1回目の角度では写り込まない)
3,「ウイィーン音」5回目終了時に隠れた場所から出る(「ウイィーン音」6回目は最初にセットした角度=反対側なので写り込まない)

※撮影完了音が鳴り終わるまで撮影方向の前面に出ないようにします。iPadが「ポポーン」と鳴り終わるまで、撮影をしていますので、ひと呼吸早く出てしまうと写り込んでしまいます。

これで、1回の撮影当たり約4~5秒ほど時間短縮できます。もし100回の撮影だと500秒=約8分、200回の撮影だと約17分、800回だと1時間以上もの時間短縮になりますので、馬鹿にできないものです。

冬場のバッテリー問題

Matterport Pro2Leica BLK360それにiPad
どれもリチウムイオンバッテリーを搭載しています。

【Matterport Pro2】
Pro2は内蔵バッテリーで交換できないのですが、フル充電で10時間の撮影が可能というマニュアル値を持っています。筆者も2年間使っていますが、実際に夏冬と1日中撮影しても、フル充電から空になった事がありません。個体差もあるかもしれませんが、優秀なバッテリー性能ですね。

【Leica BLK360】
Leica BLK360のみ交換式なのですが、バッテリー1本に対して12~14回程度の撮影で交換が必要という頻度です。

1回のスキャンで転送時間を含めて5~10分以上なので、通常1.5~2時間程度で交換になります。

これが冬場になると、どうも少し早くバッテリー切れを起こすようで、1.25~1.5時間程度で交換が必要となり、通常1日撮影する場合は最低3個のバッテリーを充電しながらローテーションさせるところ、冬場は1個多く4個のローテーションにしたほうが無難、となります。

【iPad Pro(4th Generation)】
Matterportで使うiPadはProが良いです。普通のiPad(8th Generation)でも撮影は可能なのですが、応用としてBLK360を使う時や大規模なスペースなどの際には、撮影時のAligning(調整・位置合わせ)で体感できるほどの処理の遅さが発生します。Proのメリットとして、何より処理速度が速いのが撮影時間の短縮になり、トータルで非常に効率的な仕事につながります。
しかし、Matterportで撮影中のiPadはバッテリーはみるみる減っていきますので、1日撮影する際は20000mAhレベルのモバイルバッテリーを必ず1本、できれば2本用意していったほうが無難です。

スーパーコンピューター”富岳” 撮影

理化学研究所の
スーパーコンピューター富岳
昨日11/17、2度目の世界一に!

弊社で撮影したMatterportの3Dスペースも、同時に公開です。

Supercomputer Fugaku
この富岳ですが、3階の計算機室には432基もの同形状のコンピューターラックが並んでいます。


映画「マトリックス」みたいな視界。撮影中も、どこを向いているのか分からなくなる事がありました^^;


2階は空調機室と高圧電気室。富岳は室温を年中16℃に保っているそうです。この空調機械室も、同じ大型空調機が同じ配管で配置されており、3Dスキャンで自動位置合わせをするMatterportは何度も場所を勘違いしていました。

本来なら、こういった同じパターンが連続する場所で推奨されるのは2D or 3Dのマーカーを使ったマーカー撮影なのですが、今回はそれらのマーカーを一切使わずに、exAgent独自の撮影手法により完全にマーカーレスで撮影しています(誰でも出来る撮影方法ではありませんのでご注意を!)Matterport自体は誰でも手軽に3D撮影できる反面、こういった場面でアイデア、撮影技術や丁寧さの差が歴然と出ます。なんだか、カメラの世界と似ていますね。

理化学研究所 SC20 (11月9日~19日 米国・バーチャル開催) 展示・講演情報

オーバーヒートに注意!

今年は8月にようやく梅雨明けしましたね。

Matterportの撮影は、基本屋内なのですが、屋外撮影のご依頼も結構あります。

梅雨前までは快適なのですが、梅雨になると当然雨を避けなければならず、諸葛孔明のように天気を操作できるわけではありませんので、週間天気予報で予定日を決めて、雨雲レーダーで当日の天気を読んで撮影日を設定するわけです。

さて梅雨が明けた今、一番の懸念は

「オーバーヒート」

これは気を付けないと、クリティカルダメージを負う事になります。

ちなみに屋外の撮影はLeica BLK360を用いる事になりますが、このBLK360、よく見たら空冷機構が見当たりません。もしかしたら金属製の外装がヒートシンクになっているのかもしれませんが、炎天下では逆に蓄熱してしまい、気を付けないとほんの数十秒~数分で熱くなります。

しかし、問題はスキャナだけではありません。
撮影アプリを操作するiPadも。

iPadは安全機能が働くので、オーバーヒートで強制的に停止します。(画像参照)
こうなった時には、何も知らせてくれないセンサー側も相当の負荷が掛かっているはず。
さあ、おとなしく休憩しましょう。

 

Matterportに、パスワード付き公開設定機能が追加!

要望がかなりあったのでしょうね。

もう私の周囲でも、Matterport には何故この機能が無いのかとずっと言われ続けていた「パスワードつき公開」機能。

ついに、本日2020年7月31日(米国時間7月30日)に実装されました!
(いつものように、突然w)

詳細は以下URLで確認できます。

 

https://matterport.com/blog/new-way-sharing-your-spaces

 

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Matterport CAPTUREアプリの更新(顔ぼかし機能の復活方法)

自動顔認識による「BlurFaces(顔ぼかし)」機能を使ったことがあるユーザーに対し、「Matterport CAPTUREアプリから一旦この機能が消えます」というアナウンスが先日ありました。

もし引き続き必要であれば、7/21の更新でブラウザの管理画面から設定して復活できるようになりますという話でしたので、その復活手順をご紹介します。

 

◆現状の確認

1、CAPTUREアプリからUploadをタップします。

 

2、現在、デフォルトでは「BlurFaces」機能がグレーアウトして選択できない状態です。

 

◆編集画面から設定を変更します。

1、ログインして、右上の「Settings」→「Manage」に入ります。


 

2、一番下までスクロールすると、「Automatic Face Blurring Disabled (beta)」というのが新しく追加されています。

 

3、これをアクティブ化して、「Enabled」にします。

 

◆CAPTUREアプリで機能の復活を確認します。

 

1、CAPTUREアプリを再起動します。次にUploadする際に「BlurFaces」機能が選択可能な状態になっているので、必要なときに有効にできるようになりました。

 

Matterport CAPTURE(撮影アプリ)仕様変更の予告がありました。

Matterport CAPTURE(撮影)アプリの仕様変更について、お知らせが来ました。

内容を要約すると、、
「7/21からCAPTUREアプリに搭載している”BlurFaces”機能を、基本的にアプリから削除するからね。機能をちゃんと理解している人だけ、再度管理画面から設定したら再度使えるようになるから。」

という事らしいです。

 

以下、メッセージ翻訳文

あなたは、現在あなたのMatterportスペースで顔のぼかしを有効にしている顧客として、この通信を受信しています。当社は常に製品の改善に努めており、最近の事例では技術が当社の基準に満たないため、顔のぼかし技術に対する当社のアプローチを再評価することにしました。当社は長期的な改善に取り組んでいますが、Matterport Captureアプリでの顔のぼかし機能の表示方法を変更することで、早急に対応することを決定しました。

7月21日(火)から、キャプチャアプリから顔のぼかし機能を削除し、その機能と制限を認識しているお客様のみがオプトインとして使用できるようにします。復活させるには、Matterport Cloudアカウントの「管理」>「製品設定」で「自動顔ぼかし」を有効にする必要があります。このステップの後、キャプチャアプリに顔のぼかし機能が再び追加されます。この設定は製品設定で一度だけ変更する必要があり、今後のスキャンではトグルされたままになりますのでご注意ください。


== 以下原文 ==

You are receiving this communication as a customer who has currently enabled face blurring in your Matterport space(s). We’re always on the lookout to improve our products and have decided to re-evaluate our approach to face blurring technology due to a recent instance where the technology failed to perform to our standards. While we are working on a longer term improvement, we have decided to take immediate action by changing how face blurring functionality is presented in the Matterport Capture App.

Starting Tuesday, July 21st, we will remove the face blurring feature from the Capture App to ensure that it is only used as an opt-in by customers aware of its capabilities and limitations. In order to add it back, you will need to go to your Matterport Cloud account settings under Manage > Product Settings and enable Automatic Face Blurring. After this step, the face blurring feature will be added back in the Capture App. Please note that you will only need to change this setting once in your product settings, and it will remain toggled for all future scans.